明清の時空を越えてしまった福建土楼
予告編には福建土楼のロケ映像とセット映像が出てくる。ストーリーの流れから見ると、これは花木蘭一家の住まいとみられる。
花木蘭のような伝説の中に存在するような人物は、その出身について考証するべくもない。しかし、人々の間では、木蘭が父に代わって従軍するのは騒ぎを起こす北方游牧民族に対抗するためというのがずっと共通認識になっていた。「この点から言って、花木蘭は中原エリア出身だった可能性が高く、福建出身である可能性はほぼない」とするネットユーザーもいる。
あるネットユーザーは、土楼が福建にしかないものか、そのほかの可能性があるのかはさて置き、中国的要素の使い方はそこまで「四角四面」でなくてもよいとし、「一見して古代の中国だと分かり、中国建築の美を感じられればそれでいい」としている。
予告編は当時のメークもきっちりと再現しているが、これは最大のツッコミどころにもなっている。多くの人が「醜い」とか、「驚くほど奇異だ」などとコメントしており、これが予告編を見た多くの中国人の最初の反応になっている。
あるネットユーザーは魏・晋代の絵画の写真を投稿して対比し、この「厚化粧」は歴史を再現したものだと指摘した。しかし反対意見のネットユーザーは、「一定の歴史的根拠はあったとしても、現代人の美に対する基準を適切に考慮したのか。芸術は生きているものだ。映画ならばなおさらだ」とコメントしている。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年7月10日