世界的に有名なイタリア・ピサの斜塔の傾斜問題とその修正措置は長期間にわたり、世界の人々と専門家から注目されている。世界的に有名な学術誌「ネイチャー」の電子ジャーナル「Scientific Reports」はこのほど、福建陽光学院の畢港博士の研究成果を掲載した。ピサの斜塔の約200年にわたる傾斜のプロセスが始めて正確に復原された。光明日報が伝えた。
日常生活においては、時間の経過に伴い道路の地盤沈下、緩やかな山崩れ、家屋の亀裂といった変化が生じる。同研究は初めて「クリープひずみ」「固結」「緩み」という3つのモデルにより、時間の経過に伴う変化を正確かつ直観的に示した。「クリープひずみ」は変形の蓄積で、雪玉を転がすようなものであるため、それにより生じる破壊もしくは変形はプロジェクトの基準を上回る可能性がある。同モデルの表象により、建設業界以外で生じる時間の経過に伴う変化を広く分析できる。これには長期的な蓄積によるクリープひずみの変形量、クリープひずみの破壊の可能性の分析が含まれる。
同研究によると、岩と土が水の排斥により変形を引き起こすと同時に、材料そのものも外からの力作用により変形する。クリープひずみはそのため、常に発生している。同研究は一つの時間経過行為を表象するモデルによって論証を行った。ヒューストンに位置するテキサス州のメキシコからの独立100周年を祝うために建設された独立記念碑は、80年以上にわたり数十センチ沈んでいる。カール・テルツァーギの伝統的な固結理論、及びそこから派生した標準貫入試験と動的サウンディング試験では、クリープひずみの発展を復原・予測することができなかった。畢氏の研究成果では、3つのモデル及び積載率とクリープひずみ相互交換の発想を利用し、この難題を解消した。初めて過去80数年にわたる変化を極めて正確に復原し、次の時間に伴う変化を予想できるようになった。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年7月2日