「手紙を書いた時は、習近平主席から返信をもらえるとはまったく想像していなかった。本当に思いがけないことで、非常に光栄に思う」。何度も「Panda杯」全日本青年作文コンクールで受賞している日本の中島大地さんは28日夜、東京でこの特別な返信について語った時、感激を隠しきれない様子だった。新華社が伝えた。
眼鏡をかけ、チェック柄のシャツを着た27歳の中島さんは、残業が終わった後、取材に応じた。
習主席に手紙を書いた当初の動機について中島さんは、「中国に行ったことで中国人は親切で友好的だと感じ、日中青年間の相互理解と交流が非常に重要だと実感した。この感想を伝えたかった」と語った。
習主席は中島さんへの返信で、「あなたが長い間中国語を勉強し、中国文学を研究し、作文コンクールや訪中交流活動に積極的に参加することで中国に対する知見を高め、中国の友人との友情を深めてきたことを知り、非常にうれしく思う」と書いている。
「これは私が長年やり続けてきたことに対する最高の肯定であり、評価だと感じ、とても感動した」と中島さんは語った。
1992年生まれの中島さんは最初は「三国志演義」や「水滸伝」といった中国古典の名著を通じて中国を理解していた。しかし2011年に2週間の天津への旅で、中島さんは生気に満ちあふれた中国を目にすることになる。その後、中島さんは北京や四川、広東などを訪れ、さらに昨年は上海復旦大学で半年間研修生として学んだ。
中島さんは、中国の若者は日本のアニメ・漫画、音楽などをとても良く知っているのに、日本の若者は中国をほとんど知らないことに気付いた。「日本の若者の中国に対する印象はまだ中国人観光客にとどまっていて、中国の映画や流行音楽については知らない」と中島さんは言う。
習主席は返信の中で、中島さんが「これからもより積極的に中日友好事業に関わっていくことを希望する」と述べた。中島さんは、これは励ましであり、使命であり、前に進んでいくための原動力でもあると考えている。
中島さんは今年4月に大学院修士課程を卒業し、ある出版社で働き始めた。書籍という媒体を通じて、中国の絵本やSF小説など優れた作品を日本に紹介し、日本の青少年に両国間にある親近感を伝えるという志を立てている。
「多くの友好的な中国人と接し、多くの私にとって非常に重要な友人とつき合ってきた。今後も努力を続け、日中の青年が相互理解を深めるために微力ながらも貢献していきたい」と中島さんは語った。
「Panda杯」全日本青年作文コンクールは2014年に創設され、人民中国雑誌社、在日本中国大使館、日本科学協会が共同で主催しており、日本の青年により全面的、客観的、理性的に中国を理解してもらうことを主旨としている。中島さんは何度もこのコンクールに応募し、受賞した。中島さんは大学から中国語を勉強し始め、何度も中国での短期交流に参加している。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年7月2日