中国の00後(2000年代生まれ)世代が次第に大学に進学するようになり、大学生の消費にも密かに変化が起きている。関係機関がこのほど発表した大学生の消費に関する調査結果によると、上の世代の80後(1980年代生まれ)や90後(1990年代生まれ)に比べ、最近の大学生はオンライン決済とローン消費をより当たり前のこととし、将来の収入と消費により楽観的な見通しをもっているという。人民日報海外版が伝えた。
学生は活力と潜在力に満ちた消費層であり、その消費状況には中国社会の移り変わりが反映され、また今後の社会消費のトレンドにも影響する。専門家は、「学生の消費の活力が全体として旺盛であることは決して悪いことではない。ただ個人レベルで考えると、自分の経済状況に応じて合理的に計画し、理性的に消費し、過度の支出を避けるよう指導する必要がある」と指摘する。
▽何にお金を使うか?
「毎月、特に変わったことがなければ基本的に2千元(1元は約16.5円)ちょっとお金を使う。主に一日3度の食事と果物に使う。たまに同級生と一緒に出かけて食生活を改善する。あと服に使う。毎年新学期になって衣替えの季節がくるとたくさん服を買わなければならず、出費は決して小さくない」と話す劉欣欣さんは東北大学の大学院1年生。消費は基本的に「食」と「服」が中心だ。
劉さんと違うのは鄭州大学4年生の王さんだ。王さんは必要な食費以外のかなりの部分をゲームに使う。「毎月の支出は大体1200元くらい。ゲームが好きなので、毎月ある程度をゲームに充てる。『英雄皮膚』を買ったり、ツールなどを買ったりする」という。
市場調査会社・艾瑞諮詢が最近発表した「大学生消費洞察報告」の統計データをみると、2018年に在籍中の大学生は、女子学生と男子学生とで食品・飲料品、日用化学品、靴・帽子・衣類・アクセサリー類などの生活非必需品の消費支出構造に明らかに違いがある。女子は衣類・アクセサリー・靴・カバン類、バス・ヘアケア製品やスキンケア・メークアップ製品などの日用化学品へのニーズが男子より旺盛で、男子はつきあいと趣味での出費が多い。一方で、大学生は平均14ヶ月で携帯電話を機種変更しており、ほとんどの学生が在学中に1回は買い換えることになる。人気ブランドはアップルと華為(ファーウェイ)だ。
男女差だけでなく、学年による消費傾向の違いもある。劉さんは、「1年生の時は衣類や化粧品にあまり気を遣っていなかった。何でも同じだと思っていた。3~4年生の時は基本的に慣れ親しんだブランドしか選ばないか、友だちから薦められた使いやすいブランドのものを選ぶようになった」と話す。
大学生が使用するブランドは学年が上がるとグレードアップする。1年生では手頃な価格で使いやすい新しいブランドを発掘するのがたのしく、2年生、3年生になると新しいものを試したい気持ちが強まったり、薦められたものを受け入れることが増えたりする。4年生は同じブランドで必要なものをそろえることが多くなり、コストパフォーマンスにより注意が向くようになるとともに、国産の質の高いブランドを買いたい気持ちがより強くなる。