「心の窓」と言われる眼は、言葉を介さず感情表現するときに力を発揮する。私たちは、相手が嘘をついているかどうか判断したい時、「私の眼を見て話して」と相手に求め、真実を聞き出そうとする。米国の医学ジャーナル「Consciousness and Cognition」にこのほど発表されたフィンランド・タンペレ大学の研究チームによる心理学研究が、「見つめ合いながら嘘をつくのは至難の業」という神秘の事実を明らかにしている。生命時報が伝えた。
被験者は、電子機器を使って、別の被験者とインタラクティブなゲームをする。ゲームでは毎回被験者がコンピュータ画面に現れた円の色を相手に告げる。相手はスマートウィンドウで色を告げる一方の相手を観察することができる。より多くの得点を獲得するために、被験者は嘘をつくことが許されるが、その嘘が見破られた場合、得点はゼロとなっていまう。ゲームは複数回繰り返して行われ、被験者は、相手を注視するか、コンピュータ画面を見るかのどちらかを選択できる。その結果、ゲームをしている両者が相手を直視している場合、色を告げた一方が嘘をつく回数が目に見えて減少した。
研究チームのJari Hietanen博士は、「人の脳は嘘をつくとき、同時に、潜在意識の中で、表現した嘘を真実にみせかけるため、全身の行為をそれに合わせて調整しようとする。さらに、自分のついた嘘に対する相手の反応も観察しなければならない。相手の両眼を直視する時、大脳の認知機能が低下するため、それにより嘘をつく能力も下がると考えられる」と指摘した。専門家は、「今回の研究結果は、人々の日常生活はもちろん、偵察やスパイなどの専門分野においても、大いなる実践的意義を備えている。会話の最中に、眼と眼による交流を続けると、相手が嘘をつかずに本当のことを話してくれる可能性はぐんと高まるだろう」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年12月3日
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