山東省青島市の中船重工武船集団の工場内では15日、火花が散り、デジタルプラズマカッターが1枚目の鉄板の切断を開始した。これは中国で最先端の、世界ではトップクラスの新型深海潜水作業母船の正式な着工を意味する。業界関係者によると、同船が建造されると、世界の救助・引き揚げ、中国の深海油ガス開発、海洋強国建設の新たな武器になるという。新華社が伝えた。
15日に行われた着工式の会場で、同船の建造を担当する中船重工武船集団の党委書記で董事長(会長)の楊志鋼氏は、「同船は交通運輸部(省)上海引揚局向けに建造される。全長は177.1メートル、幅は33メートル、高さは14.4メートル、喫水は7.5メートル、積載量は1万3000トン、航続距離は1万カイリ、自給力は60日以上で、2020年の竣工・交付を予定」であることを明らかにした。
紹介によると、同船は南極・北極を除く世界の全海域において作業が可能で、救助・引き揚げや飽和潜水、深海海洋プロジェクト吊り下げ作業、パイプ敷設作業を一体化させる。陸地から遠く離れ、過酷な海の状況においても、深海緊急救助・引き揚げ作業を実施できる。同船は竣工後、中国の飽和潜水記録を水深300メートルから500メートルに、深海作業能力を水深3000メートルから6000メートルに塗り替えることになり、各種性能は中国一、世界トップクラスになる。
楊氏によると、同プロジェクトは中国海上救助・引き揚げの実力をさらに強化し、中国の深海油ガス開発などの先端技術、国防軍事建設の能力を強化する。中国の海洋権益・環境の保護や海洋強国の建設に対して重要な意義を持つことになるという。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年9月17日
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