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九寨溝が地震で大きく損壊 専門家「人工的な復元はしないほうがいい」 (2)

人民網日本語版 2017年08月11日15:33

諾日朗(ノリラン)滝

チベット語で、諾日朗は「壮大かつ雄大である」という意味で、この滝の名前にピッタリだ。九寨溝のY字の真ん中に位置し、幅270メートル、高さ24.5メートル。中国国家地理雑誌に、「中国で最も美しい滝6ヶ所」の一つに選ばれたほか、1986年版「西遊記」のロケ地にもなった。

しかし、今回の地震で山崩れが起きたため、この壮大で雄大な滝の水が干上がり、逆に水がちょろちょろ流れていた所は激流となっている。

パンダ海

パンダ海は箭竹海の下り坂の近くに位置し、九寨溝のパンダがここに来て、遊んだり、水を飲んだり、餌を食べたりするため、この名前で呼ばれるようになった。

しかし、地震の影響で、美しい色だったパンダ海は濁ってしまった。

専門家「人工的な復元は勧められない」

10日夜、九寨溝火花海の決壊など、自然景観が損なわれてしまったのを受け、中国国家地震安全性評定委員会の副主任、中国地震局地質研究所の研究員、副所長を務める徐錫偉氏は取材に対して、「九寨溝の美しい景色は、自然の風景。元々、いろんな時代に起きた大地震の産物で、自然地理の変化の過程で形成されてきたため、人工的に修復することは勧められない」と指摘する。

そして、「今回の地震により、火花海の土手が決壊したというのは、ごく普通の自然地理の変化の過程で、決壊したところを人の手で修復するするというのは、得より損のほうが大きい。地震というのは自然の力であり、それが九寨溝に新しい景色をもたらす。景観が地震という自然の力で破壊され、人の手で修復すれば、それは『人工景観』であって、『自然景観』ではなくなってしまう。現在、自然が新しい景観を作ったのに、なぜそれをわざわざ元の姿に戻さなければならないのか」との見方を示す。

例えば、九寨溝の湖は美しい自然景観で、一定の地質、地形の条件下で、大地震などの自然の力量の影響を受けて形成された堰止湖だ。一部の人々が、景観が破壊されたことを残念がっていることに関して、徐氏は、「以前の景観が破壊されてしまったことは確かに残念だが、地震により新しい景観ができ、今後はそれを楽しむことができる。それを見るというのもいいチョイス」との見方を示す。(編集KN)

「人民網日本語版」2017年8月11日


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