英ネイチャー誌(電子版)は26日、中国の宇宙科学分野の発展に焦点を絞った特集記事を掲載し、その中で中国は急速に同分野におけるリーダー的存在になりつつあり、関連する国際協力も拡大中とした。新華社が伝えた。
同記事によると、中国はこの数年間で、多くの宇宙科学分野の進展を実現した。月探査機「嫦娥3号」は2013年に月面着陸し、月面ローバーを送り込んだ。ローバーのレーダーは月の土壌の深部まで探査することを可能とし、かつてないほどの分解能により月の地下構造を観測した。中国は2016年、多くの科学装置を搭載した宇宙実験室を打ち上げた。他にも中国は近年、4回の打ち上げ任務を実施し、天体物理などの関連実験設備を宇宙に送り込んでいる。うち1基の衛星は、先進的な量子通信実験を行っている。
欧州宇宙機関のヴァーナー長官は、「中国の宇宙科学プロジェクトは非常に活発で、革新的だ。彼らは科学発見の最先端にいる」と話した。
同記事は中国の月探査事業を分析し、「中国が2007年と2010年に打ち上げた月周回衛星は、科学探査よりも技術的な検証を重視していた。しかし嫦娥3号になると変わった。中国はこの探査機により、世界で3番目に月面軟着陸を実現した。さらに重要なのは、嫦娥3号が着陸したエリアが、これほど近距離で研究されたことがなかった点だ」と伝えた。
米国科学アカデミー(NAS)、米国工学アカデミー(NAE)、医学研究所(IOM)の宇宙科学事業の担当者は、「中国の宇宙プロジェクトは短期間内に、大きく進歩した」と述べた。
記事によると、中国の同分野の国際協力も拡大傾向を示している。中国人科学者は世界の同業者との連携を強化し、小規模協力により結びつきを強めている。ヴァーナー長官は、中国は宇宙プロジェクトで自信を深め、開放を拡大していると分析している。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年7月28日
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