中国の企業が再建
6月25日、タカタ米国子会社である「TK Holdings Inc」が、米国で米国連邦倒産法第11条を申請した。また、同日、佐賀県に拠点を置く子会社の「タカタ九州」と東京に拠点を置く「タカタサービス」が東京地裁に民事再生法の適用を申請し、タカタは事実上倒産した。東京証券取引所は26日、タカタの株式を整理銘柄に指定し、1ヶ月後となる今月27日からタカタは上場廃止となる。
6月26日、中国の「寧波均勝電子」が傘下に収める米国のKSSが1750億円でタカタの全ての資産と事業を買い取った。KSSは「スプリット・オフ」を行い、会社の主要な業務をKSSが設立する新会社が引き継ぎ、エアバッグなどの生産、販売を行う。リコールに必要な費用や欠陥エアバッグの生産が原因の損失、賠償費用などは旧会社が負担する。
タカタの事業は、寧波均勝電子の孫会社が引き継ぐことになるものの、「タカタ」というブランドは使用されないものと見られる。一世を風靡したタカタは、関連問題の処理を10年以上後回しにしていたため、小さな問題が大きな問題に発展してしまい、会社も80年以上続いた歴史にピリオドを打たなければならなくなった。
経営難に陥る日本企業と台頭する中国企業
近年、日本の大企業が相次いで経営問題に直面している。ここ数年、日立やパナソニック、シャープなどが巨額の損失を計上し、東芝も未曽有の経営難に陥っている。東芝にかぎっては、再起不能の可能性も高い。
タカタは、世界で有数の大手エアバッグメーカーだ。そのため、生産しているエアバッグがどれほどの人の命を救ってきたとしても、死亡事件が起きれば、必ず真剣にそれと向き合い、同じような事故が二度と発生しないようにしなければならない。しかし、タカタはそうしてこなかった。
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