「日本経済新聞」は20日、「米抜きTPPの実現には、米国を外す協定改正が必要となる。日本やオーストラリアは前向きな一方、ベトナムなど米国との交渉で大幅譲歩した国からは協定内容の変更を求める声があるものようで、11カ国内の温度差は残る」。「米国を除くTPP参加国11カ国は、5月下旬にベトナムで(APEC貿易相会合にあわえて)関係閣僚会合を開く。日本政府は、米抜きTPPの発効方法の検討を事務方に指示する共同声明の採択を目指している」と伝えた。
日本の他に「米国抜きTPP」に関心を寄せるのは、今のところオーストラリアとメキシコだけだ。ロイター社は20日、「メキシコのグアハルド経済相は18日、環太平洋連携協定(TPP)から米国が離脱した場合でも、合意文書の文言を修正することで、発効は可能との見方を示した」と伝えた。共同通信社は同日、日本国内では、巨大市場の米国を抜いたTPPは日本企業にとってそれほど魅力がないとの声がしばしば聞こえると伝え、日本のテレビの報道でも、日本政府は、「11カ国のTPP」をリードすることで、トランプ政権を牽制できると考えているが、実際に交渉が再開すれば、協定のかなりの部分に変更を加える必要があり、交渉の長期化は避けられないと伝えられた。
日本企業(中国)研究員の陳言・執行院長は、「日本がリードする『TPP』には実際には意味がなく、成功の可能性は低い。シンガポールやベトナムなどの参加国がTPPに熱意を示す最大の原因は、貿易政策や関税減免政策を通じて大国への輸出を拡大したいからだ。日本は世界3位のエコノミーだが、人口は1億人ほどで、世界に巨大な商品消費市場を提供することはできない。つまり、米国と中国が参加しない状況では、TPPは理念はすばらしいが、意味はなく、日本の経済規模と能力によって、日本がリードするTPPが世界経済に与える影響は非常に小さいものになる。安倍政権が実際にやりたいのはTPPを通じて徒党を組み、中国を牽制することだが、結果はおそらく安倍首相の思い通りにはならない」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年4月24日
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