消息筋によると、米国のマイク・ペンス副大統領が4月中旬に日本を訪問し、麻生太郎副総理兼財務大臣と共同で米日経済対話の第1回会合を行う予定だ。トランプ政権が打ち出した同盟国の防衛費負担増、日本に対する貿易不均衡是正や米製造業への投資増加といった要求に直面して、日米の首脳は先に行われた会談において経済対話という方法で一連の問題の解決をはかることで合意した。安倍晋三首相は会談後にテレビ出演し、また国会での答弁の中で日米同盟の強化が訪米の重要な成果だと繰り返し強調した。日本の元内閣官房副長官補の柳澤協二氏は、「安倍首相が会談で日本の防衛費を増額し、日米同盟でより多くの責任を担うとはっきり約束し、これによって中日米軍が一定の規模を保ち長期駐留することを確保しようとした。だがトランプ大統領がたびたび要求する米日貿易の不均衡縮小、日本の自動車をはじめとする製造業の対米投資や米国での雇用の増加、また為替問題の解決をどのように進めるかについて、日米は経済対話メカニズムの設立に同意したにとどまり、具体的に何を話し合うか、どのように話し合うかについて明確な方向性はない。よって米日経済問題の解決が、今後の一定期間における重要任務になる可能性がある」との見方を示す。「経済日報」が伝えた。
まもなく行われる米日経済対話の会合には、両国の財政、経済貿易、外交などの当局が参加し、両国間に横たわる経済・貿易・金融などの諸問題の一挙解決を目指す。これはトランプ大統領が環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を宣言した後の、二国間の話し合いによる経済貿易紛争解決の重要なルートだ。対日貿易は北米自由貿易協定(NAFTA)と同じく、米国の新政権が優先的に取り組み、早急に成果を出したい案件とみなされる、トランプ大統領は就任後初の議会演説では日本の為替問題や貿易黒字問題には言及しなかったが、演説の主旨には保護貿易主義の基調が充満しており、日本の経済界は恐れをなしている。
3月1日に米国で発表された2017年度通商政策報告書では、貿易紛争の解決をめぐり世界貿易機関(WTO)の判断が米国に不利なものであれば、米国はその執行を拒絶するとし、多国間交渉を放棄すると明確に示し、二国間交渉で米国の目的を達することを求めるとしている。3月8日に米国はWTOに書簡を送り、日本に自動車市場と農産品市場を開放するよう求め、日本は自動車の販売をめぐって非関税障壁を設け、農産品には高関税を課して自国市場の開放を阻んでいると指摘した。ホワイトハウスに設置された国家通商会議(NTC)のピーター・ナバロ委員長は貿易赤字の対象国を列挙する中で日本を名指しし、ウィルバー・ロス商務長官は対に美貿易交渉が「優先課題」だと明確に述べた。
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