完全な統計ではないが、現在米国には中国語イマージョン・プログラムを取り入れた学校が230校以上あるという。このような学校は、アリゾナ州、ミネソタ州、イリノイ州、マサチューセッツ州、ユタ州、ジョージア州などのさまざまな地域に分布している。これらの地域の多くは華人の住居エリアとしての歴史は浅く、経済的にも発展しているとは言えないものの、米国人の中国語と英語のバイリンガル教育に対する情熱は依然として高まり続けている。
半分以上の授業を中国語で
中国語イマージョン・プログラムには2種類ある。1つは英語と中国語による授業の割合が50%ずつのタイプ。もう1つは、幼稚園から始まるタイプで、幼稚園では中国語による授業の割合が90%、英語による授業の割合が10%で、徐々に中国語による授業の割合を減らしていき、小学1年生での中国語と英語による授業の割合はそれぞれ80%と20%、4年生になると、中国語と英語による授業の割合が50%ずつになるというタイプだ。第二外国語による授業の割合を90%、第一外国語の授業の割合を10%にしている学校は、学生に早い時期から第二外国語学習にできるだけ多く触れさせ、第二外国語による思考スタイルの育成のサポート、子どもの認知能力向上のサポートを行うとしている。
中国語イマージョン・プログラムを取り入れた学校において、学生たちの英語学習には影響はないのだろうか?その予想に反して、多くの調査や研究結果によると、イマージョン・プログラムを受けた学生は英語教育のみの同世代の子どもに比べて、あらゆる教科において成績が上回っていた。その理由の1つとして、子どもをイマージョン・プログラムを取り入れた学校に通わせている保護者たちは、教育に高い関心をもち、早い時期からの第二外国語学習を重視している保護者が多く、彼らは自宅で子どもに本を読ませることで英語能力の強化をはかっている点。また、もう1つの理由としては、バイリンガル授業がある環境では、学生たちは発散思考や推理力を鍛えることができ、このような能力はほかの教科の学習にも効果的なためだ。(編集YK)
「人民網日本語版」2017年4月14日
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