林さんによると、観光地などで売られている加熱型の弁当には酸化カルシウムと水による発熱作用が利用されているほか、USBポートで充電できるタイプの加熱弁当箱も一般に売られているが、コストが高いか、使用するための環境条件の要求があり、山間部の子供には適していない。無水酢酸ナトリウムを選んだのは、圧力により相転移を起こしやすい特徴があるからだ。「相転移とは物質が外部の気温、圧力、磁場などの持続的な変化を受けた際に、別の状態に変わることを指す。この弁当箱のボタンを押すと、鉄板が内側に凹み、無水酢酸ナトリウムが圧力を受ける。圧力が大きくなれば相転移を起こし、液体から固体へと変化し、熱を放出しご飯を温める。加熱モジュールの無水酢酸ナトリウムの量を調整することで、放出する熱を調整できる」
林さんは「使用後、加熱モジュールをお湯の中に入れ、固体から液体にすれば、再利用できる。一般的な鉄粉や炭酸カルシウムのような熱材料と比べ、無水酢酸ナトリウムには再利用可能というのが最大のメリット。高効率で省エネで、しかも低価格だ。この弁当箱1つのコストは10元(約162円)未満だ」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月24日
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