しかも中国の国防支出は長期的な増加傾向を示してはいるものの、国防支出がGDPに占める割合はわずか1.3%前後で、長年にわたってこの水準にとどまって来た。これは世界的に見れば比較的低い数字だ。世界の主要大国の国防支出のGDP比は一般的に2%から5%で、米国は基本的に4%前後、ロシアは4%から5%を保っている。
また考慮すべきなのは、中国は、960万平方キロメートルの陸地国土と300万平方キロメートルの海洋国土、14億人近い人口を持つ大国であるということだ。国民経済の発展の需要に応えるためには、国防建設と経済建設の同時発展のという戦略に合わせて軍事費を適度に増やせば、道理にかなっていると言える。ここ数年、中国の国防費の平均伸び率は12.43%で、財政収入と歩調の合った成長を保っている。
全国人民代表大会代表で軍事科学院研究員の陳舟氏は全国両会期間の記者の取材に対し、「国家の総合的国力と安全環境、グローバルな戦略情勢の深刻な変化という背景の下、中国の国防費の増加は合理的で適度な、持続可能なものだ」と語っている。
人民日報海外版の微信(WeChat)公式アカウント「侠客島」は4日、「中国の軍事費が1兆元突破? 多くないでしょ」と題した文章を発表し、今年の中国の国防予算に対する客観的な分析を行った。中国のネットユーザーは次々とコメントを残し、その内容への支持を示した。あるユーザーはこうコメントしている。「傅瑩女士のミュンヘン安全保障会議での主張は正しい。米国の同盟国には軍事費のGDP比を2%以上にするよう求める一方で、中国の軍事費が高いと批判する! ダブルスタンダードはいただけない!」(編集MA)
「人民網日本語版」2017年3月7日
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