宇宙実験室「天宮2号」と有人宇宙船「神舟11号」が19日未明、自動ドッキングに成功し、宇宙飛行士に宇宙のドアを開いた。宇宙船のドッキングは、宇宙事業では誰もが認める技術の難関であり、難易度が高くハイリスクだ。これは中国が実施した5回目のドッキングだが、これまでと比べ異なる点があるのだろうか?北京晨報が伝えた。
◆軌道高度が393キロに
今回のドッキングは地上から393キロ離れた軌道上で行われた。これまでより高度を50キロ上げており、中国の未来の宇宙ステーションが飛行する軌道高度とほぼ合致している。飛行制御担当者は軌道制御プランと飛行手順を調整しており、指令の伝送時間と宇宙船の帰還軌道の設定などが、これまでとやや異なっている。
◆神舟が受動から能動に
これまでのドッキングでは、宇宙船間の距離が120メートル前後に迫ると、ドッキング目標機の天宮のドッキング測量装置が発光し、神舟の測量とイメージングに用いられていた。今回の任務では、神舟は受動から能動に変わっており、自ら発光することで天宮2号に反射させ、能動的に天宮2号を捕捉する。この変化には、2つのメリットがある。まず天宮が受動的に光を反射することで、太陽光の干渉に対する抑制効果を強めることができ、宇宙船の得る画像がより鮮明になり、ドッキングしやすくなる。また能動的な発光には給電が必要であり、宇宙船の寿命に一定の影響を及ぼす。受動的に反射するならば、この問題は存在しない。これは未来の宇宙ステーションの耐用期間延長の需要に合致する。
◆捕捉時間を1秒に短縮
中国航天科技集団公司第五研究院が開発した「ドッキングの天眼」、光学イメージセンサーはアップグレードを実現した。太陽迷光を抑える能力と、目標識別センサーの性能を大幅に向上させており、センサーの1回目の捕捉時間は従来の10秒から1秒内に短縮され、ドッキングをより良くサポートできるようになった。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年10月21日
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