中国の研究者はこのほど、「BTG1」と呼ばれる遺伝子がマウスの脂肪肝の予防を促すことを発見し、脂肪肝の治療の新たな方針を示した。新華社が伝えた。
中国科学院上海生命科学研究院栄養科学研究所の郭非凡教授によると、同遺伝子は哺乳類の各組織にあまねく存在し、疾患(多発性硬化症、乳がん、前立腺がんなど)の発症の過程に関与する。過去の研究によると、同遺伝子の発現は、肝臓がん患者の肝臓において顕著に弱まる。肝臓がんの発生は、脂肪肝の進展との間に関連性を持つ。これは同遺伝子と脂肪肝の関連性の可能性を暗示している。
新たな研究により、一般的に用いられている脂肪肝の模型(レプチン受容体の突然変異が生じているマウスの肝臓)において、BTG1の発現が大きく弱まることが明らかになった。このマウスにBTG1を注射すれば、脂肪肝の症状を和らげることができる。逆に野生のマウスからBTG1を取り除けば、脂肪肝を誘発させることができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年5月24日