アリババ(阿里巴巴)のプレミアムクラブ・APASSブラックカードクラブは20日、国内初の高級志向のネット通販利用者に関する調査報告書「高級志向のネット通販消費オレンジブック」を発表した。それによると、中国の高級志向のネット通販消費者の最も目立った特徴は若いことで、米国や日本に比べ、平均年齢で20歳ほどの開きがあるという。中国新聞網が伝えた。
アリババのAPASS会員とは、アリババの年間利用額が30万元(1元は約16.8円)を超え、ショッピング記録の信用状況が良好な人々をさす。会員の状況からその姿を描き出してみると、淘宝(タオバオ)を使いこなす高級志向の人、新中産階級の若いママ、ビジネスエリート、次世代起業家の4つのタイプがある。年間のネット消費総額は少なくとも300億元を下らず、中国高級志向のネット通販消費群を代表する存在で、高級ブランドが争って取りこもうとする層であり、電子商取引(EC)消費のバロメーターでもある。
消費のタイプをみると、若い高級志向ネット通販消費者はシンプルで心地よく、新しくファッショナブルで、自分の個性を引き立ててくれるブランドを好む。ブランドの知名度にはこだわらず、お気に入りブランドにはバーバリー、エルメス、ドゥ・ラ・メール、シャネルなどの欧米ハイブランドもあれば、淘宝プラットフォームで成長した淘宝ブランド、たとえばルモーレや小虫などもある。興味深いのは、男女ともにユニクロを愛好していることだ。
同報告書の分析によると、高級志向ネット通販消費者の消費力で男女の差はほとんどない。2000年代生まれ(00後)と1965~69年生まれ(65後)の2つの年代を比べると、女性が相対的に優位に立っているほかは、各年代の平均購入額は男女でほぼ変わりない。今後は男性の高級志向ネット通販消費が、最も潜在力をもった市場になるとみられる。
商務部(商務省)がまとめたデータによれば、15年の社会経済の成長に対する消費の貢献度は66.4%に達し、14年に比べ15.4ポイント上昇し、経済成長の一番の駆動力になった。