観光、この言葉が再び「五一」(メーデー)連休のホットワードになったことは間違いない。国内外の観光地では「中国人観光客の黒山の人だかり」現象が相次いで出現し、観光は今や連休の消費における「硬直的需要」(値段の影響を受けにくい需要)だといえる。中国人観光客は海外旅行の経験を積み重ねており、観光旅行に対する考え方や旅行のスタイルがますます洗練されてきている。今年の「五一」連休には、観光客が出発に先立って検討する要因で「快適さ」が初めて一番になった。
▽国内近場の旅行が大人気
旅行予約サイトの驢媽媽旅遊網がまとめた統計によると、今年の「五一」連休には近場の旅行に出かけた人(のべ人数)が前年同期の3.99倍に達し、休みを取ってまで遠くへ出かけたいとは思わない人たちは移動距離の短い近場の旅行を選んだ。上海市では華東エリア(上海市、江蘇省、浙江省一帯のエリア)の人気観光地へ出かける人が27.3%と最も多く、華中エリア(湖南省、湖北省、江西省を含むエリア)では武漢市に一番人気があり、華南エリア(広東省、広西チワン族自治区、海南省、香港特別行政区、澳門<マカオ>特別行政区を含むエリア)では珠海に人気が集まり、華北(北京市、天津市、河北省、山西省、内蒙古<モンゴル>自治区一帯のエリア)では北京市が観光客の7割をさらい、西南エリア(四川省、雲南省、貴州省、重慶市、西蔵<チベット>自治区一帯のエリア)では成都が最も好まれ、西北エリア(陝西省、甘粛省、青海省、寧夏回族自治区、新疆維吾爾<ウイグル>自治区、内蒙古<モンゴル>自治区の一部を含むエリア)では多くの人が西安を選択するなど、近場を選ぶ傾向が顕著だった。
旅行予約サイトの同程旅遊のデータをみると、「五一」の近場の旅行では、自然を楽しむタイプの旅行をする人が最も多く、全体の32.4%を占めた。また近場の旅行では「すべて込み」のパックツアーに予約が集中し、特に親子旅行商品は5倍以上の伸びで、都市周辺のテーマパークやリゾートホテルに高い需要があったという。