いわゆる「民宿」とは、個人が経営する小型宿泊施設であり、さまざまな種類があり、それぞれ違った趣を呈している。観光業の発展に伴い、旅行体験に絡む観光客のニーズはだんだんと厳しくなってきている。従来の旅行目的は、ただ観光地をそぞろ歩いて景色を鑑賞するだけだったが、今では、現地の風土・人情・歴史文化といったさまざまな要素を体験することを観光客は求めている。そして、巷に溢れる旅行会社の中には、そこにビジネスチャンスを見出す会社も出てきた。自然・人、文化に対する憧れや理想を求める客をターゲットに、観光地にある古民家を借りて改修や内装を施し、「ゲストハウス」を作り上げる業者もあり、それが「民宿」の原型となった。工人日報が伝えた。
●親しみやすい民宿
「1泊200元から300元(1元は約17円)の宿泊料金で、現地の風土や人情を実体験できる。一般のホテルと比べると超お値打ちだ」と話す丘加斌さんは、典型的なバックパッカーだ。一つの土地に辿りつくと、すぐに民宿を探す。彼にとって、民宿の価値は、値段の安さだけではなく、現地のありのままの生活を知ることができることにある。
民宿は現在、全国規模で急成長している。どの地方にも、現地独特の風情溢れる民宿がある。福建省を例にあげると、アモイ(厦門)には鼓浪嶼や曾厝垵、泉州には西街、龍岩には土楼がある。
丘加斌さんは、「都市に住んでいると、鉄筋コンクリートのビルに囲まれる生活に閉塞感を抱く。だが、民宿に泊まると、ひっきりなしに虫が鳴く声が聞こえ、雨音を子守歌に眠ることができる」と、民宿の素晴らしさについて語った。