熊本大地震から1週間が経った被災地の益城町では大雨が降っていたが、避難所となっている益城町総合体育館には、北京出身の于世彤さん(35)がいつものように忙しく救援物資を運ぶ姿があった。中国新聞網が伝えた。
元々日本での旅行を計画していた于さんだが、熊本地震の被災地でのボランティア活動に急遽変更、毎日熊本市内の宿泊先から自転車を漕いで避難所を訪れては、身振り手振りで救援活動に参加している。四川大地震の際にも救援活動にボランティアとして参加した経験があるという于さんは、「日本での救援活動でも様々なことを学んだ。危機に際し互いに助け合い、共にその困難を乗り切るということがとても意義深いことだと思う」と語る。
同じく益城町で活躍する中国人がもう一人いる。大学卒業後に現地の企業に就職した宋さんだ。彼女は以前病院で学んだことがあるというマッサージを避難所の高齢者に施し、痛みや緊張をほぐしており、その活動は大変喜ばれている。宋さんは日中の仕事が終わったあとに、支援活動に参加しているという。
熊本大学の留学生郭暁萌さんも、連日の余震による危険を顧みず被災地へ出向き、現地の中国人留学生と協力し支援活動を行い、高い賞賛を得ている。「地震発生当時、揺れがおさまるや否や真っ先に部屋を飛び出した。内心怖くてたまらなかったが、同級生の救援活動を手伝う中で恐怖心もだんだんなくなった。人助けを通じて恐怖心にも打ち勝つことができた」と記者の取材に答える。