日本の熊本地震で被災した熊本市の中心部にある緊急避難所を4月24日に取材した際、現地の中国人が自身が置かれた境遇を話し始めた。「来日20年、苦労してようやく手に入れた念願のマイホームは今や住めるかどうかわからないとされている。いろんな面からみて、私はこの家という落ち着き先を見つけたと感じている。思いがけない地震が私の夢を打ち砕いた。今後、どうしたらよいのだろうか」と語る。
連日の長雨が続く中、地震の被害が大きい益城町内の通りに沿って歩くと、多くの破損した住宅や建物の損傷状況をスペシャリストが判定している。これまでに町内で2500戸の建物が判定され、赤色の「危険」というステッカーを貼られた建物は半数近くを占める。崩壊により原型をとどめていない家も多く、判定自体が余計になるほどだった。
行方不明者の捜索が続いているにもかかわらず、強いと感じる余震が依然として続いており、一部の地域では二次災害の警報がいまだ解除されていない。しかし熊本の被災地が直面する震災支援パターンはすでに緊急体制から長期化へと転化し始めている。
現地の被災地における災害救援は整然としているといえる。益城町内の規模が大きいメインの避難所である総合体育館では、避難している人々の表情は穏やかなように見える。ここで配布される生活必需品やボランティアサービスのカテゴリも必要なものは整っており、避難施設にはペットサービスコーナーまで設置されている。
蒲島熊本県知事はこのほど程永華駐日本中国大使と面会した際、「現在熊本市内で最も直接の課題はガスの供給網が遅々としていまだ回復していないことだ。同時に被災地としての熊本、もうひとつの被害が深刻な被災地大分県、ないしは九州全域、特に現地の経済の柱の一つである旅行観光業にとって経済的な損失と影響をもたらしている」と語った。
熊本県の幹部職員は「今回の地震の破壊力には驚くものがあるが、一部の景勝地における道路や施設は良好な状態なので、この情報を海外の観光客に伝わることを期待している」と話した。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年4月26日