冬入り後、インフルエンザが猛威をふるおうとしている。アメリカ疾病管理予防センターはこのほど、「インフルエンザの感染が最も深刻な一年を迎えている」とし、インフルエンザへの注意を喚起した。これと同時に、微博(ウェイボー)、微信(WeChat)、ネット掲示板で、さまざまなインフルエンザ対策が紹介されている。酢で部屋を消毒する、部屋の中に玉ねぎを置くといった対策で、本当にウイルスを撃退できるのだろうか?生命時報が伝えた。(文:南方医科大学中西結合病院主任医師 周迎春)
× 酢で部屋を消毒する
これは最もよく人々に用いられている予防策だ。確かに一定濃度の酢酸には消毒作用があるが、効果は高くない。また食用酢の酢酸の濃度は低く、消毒の効果には遠く及ばない。密閉された空間内で酢を長時間煮沸すれば、呼吸が苦しく気持ち悪くなるほか、皮膚や気管の粘膜に損傷をもたらす。
× 中国医薬・板藍根を服用
板藍根は熱と毒を取り除く漢方薬で、抗菌や抗ウイルスなどの効果を持つ。板藍根は急性扁桃炎、急性喉頭炎などの治療によく用いられる。しかし板藍根はインフルエンザを予防できず、過度に服用すれば消化機能と造血機能に悪影響が生じる。
× 部屋に玉ねぎを置く
台湾メディアによると、玉ねぎには硫化アリルが含まれ、真っ二つに切り部屋に置くとインフルエンザを予防できるという。玉ねぎは細菌を抑制できるが、大気中のウイルスへの効果は微々たるものだ。