2015年12月31日  
 

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グローバル企業、中国の「中流階級」の見極めに苦戦

人民網日本語版 2015年12月31日11:06

中国市場に参戦しているグローバル企業各社は、中国で「中流階級」と呼ばれる人々の実態が捉えどころのないものだとの印象を強めている。すぐれた消費者研究が業界で評判のP&Gも例外ではない。前CEOのアラン・ラフリー氏はしばらく前のインタビューで、P&Gが中国市場で受け身の状況に陥ったのは、経営層が中国の中流階級を「節約好き」と勘違いしたからだと指摘した。一方、米シンクタンク「デマンド・インスティテュート」と「コンフェランス・ボード」の別の報告書は、これとほぼ反対の論調を取り、中国への過度に楽観的な消費予測がグローバル企業を誤った道に導いたとした。中国の中流階級の規模と消費能力は高く見積もられすぎているという。

ショッピングモール「大悦城」PR部の徐蓁・ディレクターは、「中流階級と呼ばれる消費者は基数が大きい。高い評価と低い評価で判断が分かれるのは、自社に属する消費者を正確に位置付けられていないためだ」と語る。

▽「絵に描いた餅」の中流階級

「私は中流階級ではない。負け組階級だ」と、李凡さん(仮名)は自嘲する。

中国の「中流階級」とはいったい誰を指すのか。この言葉のあいまいさを感じているのは李さんのような人だけではない。各大型機関の研究報告にも同じようなあいまいさが見られる。クレディ・スイスは、中国の中流階級の人数は1億900万人に達し、世界一となったとの報告書で、議論を呼んだ。ここでは資産5万ドルから50万ドルの人々が中流階級とされた。

資産によって中流階級を定義したこの報告書とは逆に、IPSOS金融サービスチームの調査では、自らを中流階級と考える人々の状況が調査された。これによると、中国大陸部で条件に合致した回答者の平均世帯月収は4万5202元だった。

上述のどの基準から考えても、李さんのような人は「中流」のカテゴリーに入る。だが基準のまったく異なる報告が存在しているのと同様、李さんの「自己否定」は、グローバル企業が中国市場で遭遇している問題を反映したものと言える。こうして定義される中流階級が、製品の購入者と重なるとは限らない。

例えば李さんのような人は、快適なインテリア用品にお金を払うのはいいが、1000元する模造宝飾品を買うのはもったいないと考える。後者は一方、地方都市ではまだ根強い人気を持つ。また数千元の鍋を喜んで買う人が、各メーカーの割引を細かくチェックし、できるだけ「コストパフォーマンス」の高い製品を選んでいるという実態もある。


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