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気候温暖化、中国北方の降水量が増加

人民網日本語版 2015年10月14日13:12

中国人科学者が12日に発表した新たな研究結果によると、気候温暖化によって、東アジアの夏季の季節風が北に移動し、中国北方に多くの降雨をもたらす。北方の1970年代以来の乾燥が解消され、中国北方の生態環境が大幅に改善するという。新華社が伝えた。

1970年代以降、東アジアの夏季のモンスーンが弱まり、南に移っていった。これにより中国北方が乾燥し、南方が水害に見舞われた。学術界では、この現象の原因は気候温暖化とされている。人類の活動により排出される温室効果ガスが増え続けるため、中国北方の乾燥が激化することが懸念されている。

楊石嶺氏は同僚の丁仲礼氏らと共に、黄土高原の最終氷期(今から約2万年前。直近で最も寒かった時期)以来の20数カ所の土壌変化を系統的に研究した。その結果、黄土高原のC4植物(光合成で炭素原子4個を持つオキサロ酢酸を生成する植物)の生物量等値線の移動が、古代のモンスーンの位置の変化を効果的に示すことが分かった。

楊氏によると、最終氷期の黄土高原南東部のC4植物生物量は10−20%だった。完新世の温暖な時期に、この等値線(10−20%)は黄土高原北西部に現れた。これは地球温暖化が、東アジアの夏季のモンスーンを、北西方向に推し進めたことを示している。

楊氏によると、東アジアはアジアのモンスーンの影響を受ける地域だ。雨は主に東アジアのモンスーンがもたらし、モンスーンの所在地では雨が降りやすい。現代の降水の雨量等値線を見ると、主に北東から南西(特に中国北方)に帯状に分布する降水等値線となっている。モンスーンが北に動くことで、北方の乾燥・半乾燥地帯の降水量が増加する。モンスーンが南に後退すれば、北方は日照りに見舞われ、南方では水害が発生する。

楊氏は、「気候温暖化が続けば、モンスーンが南に後退するという流れが逆転し、長時間に渡り北に移ることになる。中国北方の降水量は、大幅に増加するだろう」と判断した。(編集YF)

「人民網日本語版」2015年10月14日

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