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中国の洞窟、過去500年の気候変動状況が明らかに

人民網日本語版 2015年09月01日13:27

中国科学院地球環境研究所の譚亮成博士と協力者は、中国の洞窟の過去500年間の気候変動、社会への影響、人類の適応性の関係を明らかにした。その成果はこのほど、英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。中国科学報が伝えた。

譚氏らは陝西省南部にある大魚洞の約100カ所で、歴史ある題詞を発見した。これらの題詞は500年の間に干ばつが7回発生し、人々が洞窟に入り水や雨水を求めたことを記している。重要な気候変動の情報を記す洞窟の題詞が発見されるのは国内外で初のことで、古気候学者の注目を集めた。

この7回の干ばつは同じ洞窟内の石筍(鍾乳洞の床にみられる、たけのこ状の岩石)の酸素・炭素同位体、Sr/Ca比変動と対応しており、大魚洞の石筍の酸素同位体と現地の降水の逆相関関係に明確な証拠をもたらした。研究によって漢江上流の過去500年間の降水状況の変化順序が見直され、過去に発生した干ばつが明らかになった。湿度の高い気候条件下での短期的な干ばつでさえも、現地の人々に重要な影響を及ぼしていた。

中国西南部で近年大干ばつが発生したが、現地住民はこの深刻な干ばつに対応するため洞窟の水を利用していた。これは現在の科学技術が過去に比べ発展しているが、人類が気候災害を前にして依然として脆弱であることを示し、カルストの地下水の保護強化の必要性を呼びかけている。(編集YF)

「人民網日本語版」2015年9月1日

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