参院本会議で行われた安保法案の採決で、安保法案を非難する野党議員=9月19日
自民党・公明党の連立与党は19日未明、衆院の議席数を強みに、野党と国民の強い反対を顧みず、強行採決の末に安全保障関連法案を成立させた。日本の世論は、「誤った歴史観と歴史の流れに逆行する安全観に導かれ、安倍政権が戦後レジームを覆そうと企んでいるのではないか」、「未来を切り開くことができないばかりか、日本を再び戦争の道に引きずり込むのではないか」と懸念している。新華社が伝えた。
安保法案は、「特定秘密保護法」や「国民投票法」と同じく、安倍政権が戦後レジームから脱却するための重要なコマであり、その背後には、憲法を改正し、日本を再び軍事大国にしようという安倍氏の野心が隠されている。
安保法案の成立は、第二次世界大戦後に制定された日本の平和憲法第9条を公然と踏みにじるものであり、日本は戦後レジームからの脱却に向け重要な一歩を踏み出した。危険なのは、日本の自衛隊の本土防衛という制限が撤廃され、海外で武力を行使する範囲が拡大する点だ。日本が攻撃を受けなくとも、自衛隊は世界各地に日本の軍事力を派遣することができる。これは実際のところ、日本が海外の戦争に参加するという道が開かれたことを意味する。
安倍氏は安保法案を制定した当初から、民意に背き続けてきた。この1年あまり、日本各界と国民は世論調査やデモ集会・抗議活動などを通じて安保法案への反対を明確に示してきたが、安倍氏は全く取り合わず、見て見ぬ振りを貫いてきた。また、様々な手段を弄し、いわゆる「積極的平和主義」の名のもとで「戦争法案」を推進、「民主主義の名を借りた独裁」を実行してきた。