アルゼンチン議会は現地時間25日、アルゼンチン南部における中国の衛星追跡局(以下、同局)の建設を批准した。アルゼンチン下院は25日、賛成133票、反対107票により同議案を可決した。これは中国の宇宙探査プロジェクトが、海外で初めて建設する拠点だ。環球網が伝えた。
報道によると、同局はアルゼンチン南部のネウケン州に建設される。敷地面積は200ヘクタール、総工費は3億ドル(予定)で、2016年に稼働開始する。同局は口径35メートルのアンテナにより、データを観測・受信する。中国とアルゼンチンの協力協定により、アルゼンチンはアンテナの10%の使用権を手にする。同局の技術者は、中国から提供される。アルゼンチン政府によると、同プロジェクトは中国の2020年の月面着陸計画の一部分だ。同局は、中国の世界地上追跡・測定において、極めて重要な南半球の拠点となる。中国はこれにより日増しに拡大する衛星ネットワークを管理し、有人宇宙ステーションと月探査計画を実施することになる。
米AP通信の報道によると、アルゼンチンの反対派の代表者は、同局が軍事目的に利用されると判断しており、50年間免税の優遇措置を疑問視した。環球時報の調べによると、中国が建設する同局は完全に民間用であり、科学研究と経済分野に利用され、軍事とは関連性を持たない。中国は過去にも、西オーストラリアの衛星追跡局を使用したことがある。中国以外に、EUもアルゼンチンに同様の施設を持つ。米国もオーストラリアとスペインに衛星追跡局を設置している。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年2月27日