台北から金門に向かっていた台湾トランスアジア航空の旅客機ATR72便(機体番号B22816)が、現地時間4日午前11時ごろ、台北市南港区の高架橋に激突し、台北南港経済貿易園区付近の川に墜落した。機体はバラバラになり、後部は天地逆さまとなり、川面に浮き沈みした。事故の原因は今もなお調査中という。航空専門家は、「事故は、離陸のタイミングか機体の上昇中に起こったと見られる。片方のエンジントラブルによって、機体のコントロールが効かなくなったのではないか」との見方を示した。人民網が台湾メディアの報道を引用して報じた。
●事故原因:離陸・上昇段階の片方のエンジントラブルによる可能性大
台湾の公式発表によると、トランスアジア航空旅客機は、2015年2月4日午前10時52分、金門に向けて台北松山空港を離陸した。報道によると、同機が川に墜落した時刻は午前10時56分。これにより、離陸後約4分で事故が起こったことになる。
中国航空報の航空専門家である張宝鑫氏は、「離陸し上昇していた時に、事故機の高度が急に下がったことは、ほぼ間違いない」と分析している。
台湾東森新聞台サイトによると、パイロットと航空管制官との会話を掲載する某海外サイト上に、今回の事故機のやり取りが記録されていた。
事故機が墜落する直前、機長は「メーデー(遭難信号)」を3回発し、エンジン停止を知らせてきた。現時点では、このトラブルが、同機が墜落した原因であるとは断定できない。