科学誌「ネイチャー ・コミュニケーションズ」はこのほどオンライン上で、首都師範大学、植物遺伝子資源・低炭素環境生物技術北京市重点実験室の李楽攻氏のチームによる最新の研究成果「植物細胞が二酸化炭素を感知・利用する信号のルート」を掲載した。植物孔辺細胞による高濃度二酸化炭素の分子を感知・吸収・利用する分子のルートが解析されたのは世界で初めて。この成果は温室効果による作物・品種の危機に対応する上で、重要な科学研究の価値と潜在的な応用の価値を持つ。光明日報が伝えた。
李氏が率いるチームは7年間の研究により、高濃度二酸化炭素を条件として成長する突然変異体を選び、二酸化炭素の濃度を感知する新しい分子「RHC1」を分離し、かつ電気生理学の手段を用いこの分子の機能を解析した。さらに体外の組み換えによって、RHC1が二酸化炭素利用の「トリガー分子」として働き、下流のキナーゼを調節することで、孔辺細胞の二酸化炭素を感知・利用する能力を高めることができることを検証した。
この調整方法の発見により、植物は高濃度二酸化炭素の環境においても、正常に成長することが可能になる。この方法を合理的に利用することは、温室効果ガスの削減、作物・品種の改良による温暖化への対応に対して積極的な意義を持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年1月30日