熱帯のミカニア・ミクランタ、南方のホテイアオイ、南西のクロフトン雑草など、近年明らかにされた外来種は、中国の生態系と経済の発展に深刻な損失をもたらしている。最新の調査によると、中国に侵入した外来種の植物は500種以上に達する。人民日報が伝えた。
中国科学院上海辰山植物科学研究センター、上海辰山植物園は瀋陽大学、北京師範大学、河西学院、韓山師範学院など全国8の研究機関と共同で、3年間に及ぶ野外調査、標本の整理、文献の調査により、中国に侵入した外来種の植物が72科・285属・515種に達することを明らかにした。世界自然保護連合が発表した世界の最も深刻な100種の外来種のうち、中国で50種が発見されている。
都市部から農村部、沿岸部から内陸部に至るまで、中国各地が外来種の植物の「攻撃」を受けている。さらには、多くの国家級自然保護区からも外来種が発見されている。
同センターの陳暁亜センター長は、「生物侵入の現象は全世界に蔓延しており、一つの国や地域の問題ではない。世界経済一体化の加速、中国経済の発展に伴い、中国の生物侵入も加速している。中国は面積が広く、緯度は約50度の幅があり、5つの気候帯に跨っている。世界各地の大多数の外来種は、中国で適した棲息地を見つけられる。外来種の効果的な予防と抑制には資料が必要で、状況を明らかにする必要がある」と指摘した。
中国科学技術部(省)は上海で「中国外来侵入植物志」の編集を始めており、中国の外来種植物の資料を全面的に整理し、500種以上の外来種を登録し、管理を強化している。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月5日