中国科学技術部(省)国家遥感(リモートセンシング)センターは6月5日の第43回世界環境デーに、「世界生態環境リモートセンシング観測2013年度報告書」を発表した。人民日報が伝えた。
同報告書は「陸生植物の成長状況」、「大型陸上水域面積の時空的分布」、「大口食用油作物の生産情勢」、「都市部・農村部の建設用地の分布状況」の4つのテーマに分かれ、生態・環境・社会・人文などの面から、世界生態環境の変化の実体を総合的に反映した。
そのうち「都市部・農村部の建設用地の分布状況」は、世界の地表を収めた解像度30メートルのリモートセンシングデータを図示し、世界の都市部・農村部の建設用地の空間分布情報を抽出し、空間構造の解析と時空変化の分析を実施した。これは国内外で初の快挙だ。同報告書によると、2010年の世界の都市部・農村部建設用地の総面積は118万7500平方キロメートルに達し、世界の陸地面積の1%未満となった。そのうち米中両国が世界の3分の1を占めた。2000−2010年に世界の都市部・農村部建設用地が5.08%増加し、そのうち約半数を中国と米国が占めた。中国は都市化の加速による影響を受け、都市部・農村部の建設用地が急増した。世界の都市部・農村部建設用地の土地の半数は、畑から得られた。
同報告書によると、1982−2012年の間に、高湿地帯の植物が増加し、乾燥地帯の植物が減少するという、時空変化の法則が見られた。これは温暖化が高湿地帯の植物の成長に適しており、乾燥地帯、季節的な乾燥が生じる地帯での植物の成長に適していないことを示した。1982−2012年に、世界の各大陸、世界の主要生態系の葉面積指数(単位土地面積に対する植物体の全葉面積)は全体的に、変動しながら上昇するという流れを示した。この変動は、1995年以降(特に2000年以降)の地球温暖化の影響によるものだ。