▽展望2:金利再引き下げ?準備率再引き下げ?
中国は14年にターゲットを絞った預金準備率の引き下げを2回、非対称の金利引き下げを1回、それぞれ実施した。15年の金融政策は引き続き「積極的な財政政策と安定的な通貨政策」を組み合わせたものになるとみられるが、政府は「積極的な財政政策に力を入れ、通貨政策は適切な緩和と引き締めを一層重視すること」を求めている。それでは15年には再び利下げや準備率引き下げが行われるだろうか。
祝部長:金融政策は経済運営の状況やインフレ水準などを踏まえて柔軟に決定するものであり、今は物価が低い水準にあって、通貨政策には緩和の余地がある。14年の消費者物価指数(CPI)の目標値は3.5%前後だったが、11月には1.4%まで下がり、インフレ水準は低下した。通貨政策はこれに応じていくらか緩和することが可能であり、今は預金準備率を引き下げることを提言する。
曹教授:今年の金融政策は柔軟性と方向性をより重視するとみられる。今年の第1~2四半期の経済成長が予想通りにいかなかった場合、金利引き下げと預金準備率引き下げが行われるのは当然で、今年は4~5回連続して2つの引き下げが行われる見込みだ。利下げと準備率引き下げは財政政策と組み合わせることが必要で、これには重要プロジェクトの実施、インフラ建設の推進、戸籍制度や社会保障制度などの改革の推進が含まれる。こうした政策と相まって初めてマクロ経済の好転を促進することができる。