日本は「民間外交」の分野で中国に「オリーブの枝」を渡すようになっている。日本政府観光局上海事務所の中杉元副所長は14日に上海で、「今年は中国人観光客呼び込みのために一連の新政策をうち出す。免税店政策などだ」と述べた。中国新聞網が伝えた。
中杉副所長によると、日本の外務大臣が今月中にも訪中して、査証(ビザ)政策について話し合う予定だが、まだはっきりとしたことは決まっていないという。
2014年中国国際観光取引会が14日上海で開館式典を行った。今回の日本の展示ブースは勢いがあってにぎわう「韓流」コーナーと比べても、遜色ない大がかりなものだ。中杉副所長は、「日本は中国の観光客市場を大変重視しており、今回の取引会にも大規模な陣容を派遣した」と話す。
昨年に雲南省昆明市で行われた取引会とは異なり、日本は今回は一連の有名観光地の自治体を派遣したほか、新たにデパートや有名商店を多数出展させた。
これまで日本では空港の免税店でしか免税商品が買えなかったが、日本政府の支援を受けた日本の観光ショッピング機関が新たに魅力的な免税制度をうち出した。免税といっても、同協会に加盟した会員商店で一定金額の商品を購入しなければ税金は還付されないが、カードで買い物した場合でも相応の現金が還付されるという。中杉副所長は、「中国人は買い物が好きなので、日本側も十分な準備をした」と補足する。
しかし、中国人観光客が実際に税金を還付されるまでには、数々の困難を乗り越えなければならない。
日本では今年4月、電化製品を免税対象とする大きな改革を行った。10月1日には消耗品の税還付新政策もスタート。同じ日に同じ免税店で食品、飲料品、薬品、化粧品などの消耗品を購入し、合計金額が5001~50万円である場合は還付が受けられる。消耗品でない電化製品、服飾品、カバンなどは、金額が1万1円を超えるものについては同じように還付を受けられる、という内容だ。
パスポートに添付された購入記録レシートは保管しておいて、税関で回収されるようにしなければならない。このようにいろいろな決まりがあるが、これだけではまだ成功にたどりつかない。さらに消耗品はしっかり包装していなければならない、開封してはならないという規定もあるのだ。
今回の取引会は会期が3日間で、世界の106カ国・機関が出展し、展示ブースは2427カ所、このうち中国のものが1491カ所、海外のものが936カ所だった。今回の新たな注目点として、中国国家観光局と国際連合世界観光機関(UNWTO)が「2014年中国国際観光シンポジウム」を共同開催し、中国観光産業の発展のもたらす契機と世界の観光産業の発展の見通しを模索し、話し合ったことが挙げられる。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年11月17日