今年の「ダブル11」(11月11日)には、ショッピングサイト天猫の取引額が571億元(1元は約18.9円)に達し、記録を更新した。この取り引き新記録の背景には、たくさんの「英雄」がおり、2万7千店を超える出店店舗が主役の一人であることは間違いない。11月11日午後0時、売上高が1億元を超えた店舗は12店を数え、5千万元を超えた店舗は42店あった。これには華為、海爾(ハイアール)、ユニクロ、羅莱家紡などの伝統的にネットショッピングに強い企業は、いずれも各産業で突出した成果を上げた。「ダブル11」はネット通販と従来の商業スタイルを分断するものではなく、ビジネスの融合ぶりや業界のトレンドを示す風向計になったといえる。「新京報」が伝えた。
▽商業システムを変えるネット通販
日本のユニクロは今年の「ダブル11」の衣類・アクセサリー類の売上でトップに輝き、売上高は2億6千万元を突破した。ユニクロは国際的ブランドだが、そのグローバル戦略に制約されることなく、中国では独自のビジネスモデルを採用することを選択した。ユニクロ中国公式サイトの商品ページは天猫にジャンプするようになっている。これはつまり、ユニクロのページというのは単なる展示コーナーに過ぎず、消費者は最終的に天猫の旗艦店にたどり着いてここで買い物をするということを意味する。
ユニクロ通販部門の責任者・胡国勛さんは、「ユニクロは中国のオンライン市場に非常に大きな期待を寄せており、通年の売上高目標を倍増させたいと考えている。ユニクロは現在、世界4位の衣料品小売企業であり、中でも大中華圏は日本に次ぐ世界第2の市場エリアだ」と話す。
中国電子商取引データセンターの曹磊さんは、「ますます多くの企業が、ネット通販を単なる販売ルートとはとらえなくなっている。多くのオフライン企業がインターネット情報技術を利用する技術に関心を寄せるようになっており、特にネット情報技術の考えや自社ビジネスの改良ということを考えるようになり、これはネット通販が起こした最大の変化だといえる」と指摘する。