科学者は水中グライダーの末端部に、長い棒状の衛星アンテナを挿し入れた。水中グライダーはアンテナにより、衛星システムを使い「保護者」と連絡を維持し、データを伝送し、位置を報告する。しかし総出力の問題により、水中グライダーは航行時に、外界と常に連絡を維持することはできない。
兪氏は、「水中グライダーは今年、南中国海で中期海上試験、地域内の試験的応用航行を実施した。水深センサーが記録した最大水深は1000メートル以上に達し、水深1000メートルの観察を225回完了した」と話した。
専門家は記者に対して、「各種センサーを搭載した水中グライダーは広範囲で、海水の温度・塩分・濁度・葉緑素・酸素含有量・潮の流れの変化といった情報を観測・収集することができ、海洋資源の開発、災害の予防などに重要な効果を発揮する」と指摘した。
1期目となる5台の水中グライダーが、今年下半期より海洋研究部門に交付される。中国科学院瀋陽自動化研究所が開発した水中グライダーは、0.5ノットの速度で水中を2カ月間航行可能で、最長航続距離は1500キロに達する。科学者は今後、水中の航続時間が長い、より深く潜れる水中グライダーの開発に取り組み、中国の幅広い海域で観測を実施する予定だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年7月21日