中山大学眼科学国家重点実験室は7日、角膜疾患の幹細胞治療に関する中米共同研究の重大な成果が、このほどネイチャー(電子版)に掲載されたことを発表した。同研究は、角膜輪部の幹細胞の分化を調節するキーファクター「WNT7A」、「PAX6」が、特定方向への分化において重要な働きをすることを証明し、皮膚幹細胞を角膜輪部の幹細胞に分化させ、角膜機能を修復し、角膜治療の新たな方法を提案した。これは中山大学中山眼科センターの研究チームと、カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームの共同研究によって得られた成果だ。光明日報が伝えた。
研究を担当したのは、カリフォルニア大学サンディエゴ校ヒトゲノム医学研究所所長の張康氏、中山大学中山眼科センター長、眼科医院院長の劉奕志氏など。
同研究の担当者は、「角膜輪部の幹細胞の移植は、提供者の不足と移植の拒絶反応により制限を受けていた。今回の研究成果の重要な意義は、皮膚の幹細胞もしくはその他の細胞の分化により、角膜輪部の細胞を迅速かつ低価格で生成できるところにある。これは角膜表面の修復・再生、角膜輪部の幹細胞の治療に対して、潜在的な資源を提供する。角膜輪部の幹細胞の異常による重大疾患の治療、近視治療手術後の上皮の修復などで、幅広い活用が期待される」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年7月9日