商務部(省)は現在、「貿易強国」実現のための「国際経済協力における新たな競争優位」を育成・指導する政策の起草を進めている。起草は商務部対外貿易司が担当しており、まもなく打ち出される予定だ。「中国経済週刊」が伝えた。
世界貿易機関(WTO)は4月14日、中国の2013年の貨物貿易総額が25兆8300億元(約4兆1600億ドル)に達し、米国の3兆9100億ドルを超え、世界トップに躍進したと発表した。だが中国は依然として、製品の核心競争力の欠如やサービス貿易の発展の後れなど長年にわたって形成された多くの課題に直面しており、貿易大国から貿易強国への転換の道は険しく長い。
中国共産党第18期三中全会では、経済グローバル化の新情勢に適応するため、国際経済協力における新たな競争優位の育成と指導を加速し、開放によって改革を促すという方針が打ち出された。商務部が「貿易強国」実現のための政策を制定しているのも、この要求に基づくものとみられる。同政策は、中国の「貿易強国」実現への指導的意見が盛り込まれた初の政策となる。
▽技術・ブランド・品質・サービスの「四位一体」
同政策の制定にあたってはまず課題報告が用意された。商務部は2013年初め、「対外貿易における新たな競争優位の育成」のための課題チームを設立。同チームは同年末までに課題報告を作成し、新たな時期における貿易強国をいかに実現するかについて詳細な研究をまとめた。
課題報告に参加した商務部国際貿易経済協力研究院の霍建国院長によると、「報告は主に、『対外貿易における新たな競争優位』をいかに構築するかをめぐって作成され、現在の国情と外部環境から、対外貿易における新たな競争優位を育てる重要性が論証された」。課題報告では、「技術、ブランド、品質、サービス」を核心として、販売ネットワークや国際企業の発展構想、海外投資、サービス発展のさらなる発展などを含む、対外貿易における新たな競争優位を育てるための構想が打ち出された。