中国の李克強総理は19日、程虹夫人と共にアテネに到着し、この古い文明国への3日間の公式訪問を開始した。中国政府網が伝えた。
ギリシャは政府から国民まで今回の訪問を強く重視。サマラス首相は全行程に同行し、現地のテレビは重要な活動を生中継した。両国の指導者は数日間にわたり友情、協力、文明について語り合い、中国・ギリシャ関係の発展に「3つの高まり」が巻き起こった。
■友情の高まり:「われわれは相手の目を真っ直ぐに見ることのできる友人」
現地時間19日午後、李総理夫妻がアテネ国際空港に到着すると、サマラス首相夫妻が自ら出迎えた。
20日午前、李総理とサマラス首相はアテネで開かれた中国・ギリシャ海洋協力フォーラムに揃って出席した。
サマラス首相は式辞で「私と李総理は『互いに相手の目を真っ直ぐに見ることのできる』友人だ」と気持ちを高ぶらせた様子で語った。サマラス首相にとって、李総理と互いの目を真っ直ぐに見ることができ、しかも誤解を抱くことがないのは、お互いに「信頼し合っている」おかげだ。サマラス首相によると、こうした個人的信頼は中国国民に対するギリシャ国民の感情をも代表している。
「ギリシャ債務危機の最も困難な時期に中国が無私でわれわれの側に共に立ってくれたことを、われわれは忘れない」。李総理も、中国の大規模な海外からの国民退避にギリシャが3回助力してくれたことを振り返り「中国人1万3000人がリビアから無事退避した光景は、今も中国国民の心に深く刻まれている。この機会を借りて、出席されている各位に、また皆さんを通じてギリシャの人々に心からの感謝を表明したい。困難なときにこそ真心を知る。両国民の友情は一層大切にすべきだ」と語った。
■協力の高まり:中国とギリシャのウィンウィンは欧州にもプラス
20日午前、李総理とサマラス首相はピレウス港の建設状況と長期的計画について詳しい説明を受けた。また、両首相の共同指令を受けて、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の設備を満載した列車が中・東欧の目的地へ向けてゆっくりと発車した。
ピレウス港は自然環境と地理的条件に恵まれており、中国製品が欧州へ入る際の「南の表門」だ。アジア東部を出発した「メイド・イン・チャイナ」は、スエズ運河を経由して、ピレウス港から欧州内陸部に入れば、輸送時間を大幅に短縮できる。完全に中国企業が市場ルールに基づき入札、建設、運営するピレウス港は、中国とギリシャ両国が「市場を基礎、企業を中核」に構築する互恵・ウィンウィン協力の模範だ。