「科学研究の空母」と呼ばれる、タンパク質科学研究(上海)施設がこのほど試験運用を開始した。同施設は中国の生命科学分野としては初の、総合的な国家級重大科学技術インフラで、年末に利用者と各分野に対して開放される見通しだ。人民日報が伝えた。
世界一流のタンパク質科学研究システム、国のタンパク質科学技術の重要なイノベーションセンターを構築するため、中国は2008年11月に「タンパク質科学研究施設国家重大科学技術インフラプロジェクト」を、国家技術産業発展プロジェクト計画に盛り込んだ。同施設は2010年12月に、上海市浦東区張江ハイテクパーク内で建設を開始し、投資総額が7億元(約114億円)に達した。2013年6月には建設工事がほぼ完了し、同施設で1台目となる設備の試験運用が、海科路パークで始まった。同施設は今年5月、技術試験と検収に合格し、正式に試験運用を開始した。
上海タンパク質科学センター長の雷鳴氏は、「世界には現在、高水準の総合的なタンパク質研究センターが存在しない。今後2−3年内に、同施設は世界の科学者の交流・協力の場となるだろう。また同時に、独自の研究チームを育成し、中国のタンパク質科学技術力の、海外技術への依存から自主革新への転換を図る」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年5月26日