天候に順応することは、南極科学観測にとって最も重要な原則だ。極地観測船「雪竜号」は悪天候に見舞われたため、中国が南極に持つ観測基地「長城基地」に到着し荷降ろしを実施するという27日の予定を変更し、火山島のデセプション島(Deception Island)付近で科学観測を実施し、錨を下ろして風を避けた。新華社が伝えた。
旋風に見舞われたため、雪竜号は計画通りに27日に長城基地に到着し、小型艇と貨物を下ろすことが不可能になった。そこでデセプション島付近の海域で地球物理調査を実施し、現地の磁場を観測した。
夕方頃になると、海面では8−9級(風速17.2―24.4メートル/秒)の強風が吹き、みぞれが降った。王建忠船長は、デセプション島付近の海域で錨を下ろし、風を避ける事を決定した。デセプション島は長城基地から約60カイリ(1カイリは約1.852キロ)離れている、南極では有名な活火山島だ。最近では1969年に噴火したことがある。
雪竜号の船尾には各種の科学機器が搭載されており、デセプション島付近の海域で一日をかけ科学観測を実施した。遠くのブルーグレーの海面に浮かぶデセプション島は、雲と霧に包まれ、硬い氷に閉ざされていた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月28日