中国国家外為管理局(SAFE)国際収支司の管涛司長は、1月24日に中国国務院新聞弁公室で開かれた記者会見で、「全体的に見て、2013年はクロスボーダー資金の異常な流動の抑制で一定の進展を実現したが、依然としてクロスボーダー資金の大量流入の課題に直面している」と述べた。人民日報が伝えた。
管氏によると、中国では昨年、クロスボーダー資金の流入の圧力が拡大した。為替相場の影響を除いた場合、2013年の銀行業外貨購入額が15%増、外貨売却額が4%増となり、買い越し額が2.1倍増となった。2013年の銀行業代理為替決済の収入が2012年比で15%増に、対外支払額が12%増になり、黒字が85%増となった。
◆米QEが終了、中国への影響は?
米国のQE(量的緩和策)の終了は、中国にどのような影響をもたらすだろうか?管氏は、「まず、影響についてはまだ表面化していない。次に、衝撃に耐える力がある。それから、課題を軽視できない状況だ」と説明した。
「影響は表面化していない」とは、米国がQE終了について触れてから正式発表するまでの間、中国のクロスボーダー資金の流動に根本的な影響は生じていないということだ。昨年12月に米連邦準備制度理事会は、2014年1月より債券購入規模を縮小すると発表した。昨年12月の中国の銀行業外貨売り越し額は310億ドルに達し、高い水準を維持した。また多くの海外機構が作成した新興市場通貨指数によると、昨年1年間で新興市場の通貨は全体的に価値を落とした。しかし昨年の人民元対米ドルレート(中間値)は3.1%上昇した。国際決済銀行による、人民元の対主要貿易相手国の有効為替相場は、名義ベースで7.2%、実質ベースで7.9%上昇した。管氏は、「これは米国のQE終了が、中国のクロスボーダー資金流入の流れを変えていないことを意味する」と指摘した。