情報産業の規模を3兆元に 新たな経済成長源
国務院の李克強総理は12日に国務院常務会議を開催し、省エネ・環境保護産業の発展加速、情報消費の促進、国内の有効な需要の牽引、経済のモデル転換・グレードアップの推進について話し合った。政策目標に基づき、第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)の後ろの3年間に、情報消費の規模を年平均20%以上拡大することがうち出された。関連部門の試算によると、情報消費の規模は2015年に3兆2千億元に達し、国内情報産業の発展や情報消費にとって重要なプラス要因になるという。「新華網」が伝えた。
中央政府が経済のモデル転換や発展をはかろうとする重要な時期に、これらの重大な政策をうち出して情報消費を促進することは、需要を効果的に牽引し、消費のグレードアップを促進するだけでなく、新たな経済成長源を生み出すことにもつながり、目先の利益にもなれば長期的な利益にもなる。また産業のモデル転換を推進し、国民生活の改善にプラスになり、安定的な成長を実現するとともに構造調整を進めることにもなる。
近年、世界規模で情報技術(IT)のイノベーションが加速を続け、情報分野には新製品、新サービス、新業態が次々に登場し、新たな消費ニーズを絶えずかき立て、ますます活発化する消費の注目点となり、各国の経済競争の重要な戦略ポイントともなっている。
情報消費とは何か。世界の情報産業の発展を踏まえて考えると、情報消費とは生産消費、生活消費、管理消費などの分野にまたがり、各種の情報サービスをカバーする消費といえる。たとえば音声通信、インターネットのデータ・接続サービス、情報コンテンツ・アプリケーションのサービス、ソフトウエアといった多様な情報サービスをカバーする。また携帯電話、タブレットコンピューター、スマートテレビなどの情報製品、情報プラットフォームを土台とした、電子商取引(eコマース)やクラウドサービスなどの消費を間接的に牽引する新型の情報サービスモデルも含むものだ。
中国市場は規模が巨大で、現在は個人消費のグレードアップと情報化、工業化、都市化、農業近代化の加速とが融合・発展する重要な段階にさしかかっており、情報消費には良好な発展の土台と巨大な発展の潜在力が備わっているといえる。ある試算によると、12年の中国情報消費市場の規模は1兆7千億元で、前年比29%増加し、関連産業に9300億元近い生産額をもたらした。電子商取引やクラウドコンピューティングといった情報技術プラットフォームに基づく消費の急速な伸びにより、電子商取引の規模は8兆元に達し、うちネット小売額が1兆3千億元に達して新たに5070億元の消費を牽引した。