国際世論は中国の緩やかな金融政策を積極的に評価
最近、中国の金融市場に一連の新たな変化や動きが生じており、国際世論の関心を幅広く集めている。全体として、国際金融界の関係者と国際メディアは中国の金融情勢を積極的に評価し、金融市場の改革は中・長期的にはプラスになるもので、中国には流動性の危機や資金不足は存在しないが、流動性の管理を強化し、実体経済により多くの資金を回すことが必要だとの見方を示す。「人民日報」が伝えた。
▽「流動性は十分」 人民銀の判断は正確
シンガポールの華僑銀行の謝棟銘経済アナリストによると、全体としていえることは、中国には現在、十分な流動性があるとする中国人民銀行(中央銀行)の判断は正しいということだ。最近、金融市場の金利は大幅に上昇し、中国の商業銀行に流動性管理を強化する必要があると警告を発している。監督管理という観点からいえば、人民銀が発したシグナルは明解だ。すなわち商業銀行はデレバレッジが必要で、実体経済に資金を回す必要があるというシグナルだ。金融市場の改革は中・長期的にみればプラスになるものだ。
日本の信金中央金庫海外業務支援部の露口洋介上席審議役によると、中国には現在、流動性の問題は存在しない。中国は一方では当面の金融政策を維持しなければならず、また一方では銀行などに影響を与えるバブル現象を抑制しなければならず、なんらかのミクロレベルの制限措置を取る必要があるという。
野村証券の張智威エコノミストの簡略分析報告によると、人民銀は25日に中国経済には十分な流動性があるとの見方を示した。また貸出を行うことが国の産業政策とマクロ面での慎重な要求に合致し、実体経済を支援するのにプラスになるのであり、総量と進度が安定した金融機関に対しては、一時的な資金不足に陥った場合、流動性支援を与える方針だという。ここからわかることは、人民銀は銀行の倒産を放ってはおかないということだ。
米国のテレビネットワークCNBCの報道によると、さきに「新興5カ国」の概念をうち出した米投資銀行ゴールドマン・サックスのジム・オニール元チーフエコノミストによると、中国には流動性不足の問題は存在しないという。オニール氏はパリで行われた国際資本会議の席でも、中国に資金不足が出現したとの見方は誤りであると強調した。