「過労死」におさらば 日本の会社人に学ぶ健康術=中国紙
中国で人気のネット小説「武歩天下」の最新の一章がちょうど更新された6月17日早朝、作者である十年雪落氏が突然亡くなった。この訃報が伝えられると、ファンたちはネット上で次々と哀悼の意を表し、中には「これはネット文学の職業病だ。過労死は私たちのすぐ側に潜んでいる」と嘆く声も聞かれた。実際、ストレスが大きく、徹夜が多い不規則な生活スタイルは、ネット小説家だけに普遍的に存在する問題ではなく、中国の現代人の生活において日常的によく目にする状態だ。「光明網」が伝えた。
このような突然死のニュースがたまに報道されると、半健康状態にある都市部のサラリーマンたちはそのときは危機感を抱き、健康状態に注意を向ける。心の状態や気分、休み時間を調整したり、ジムに行って運動したり、さらには飲食の組み合わせに注意したりするようになるが、こういった外部的な動機による緊張のリズムは、あっという間に失われていく。
「過労死」という言葉はバブル経済の日本で生まれた。慌しい仕事、長い労働時間、大きなストレスといった悪条件を抱える日本のサラリーがかつて「過労死」の最大の被害者だった。しかし、今日では、「過労死」はすでに日本のサラリーマンから遠い存在となりつつある。中国人は、日本の健康医療保険や政府の法律で保証されるハード面の条件のほか、日本のサラリーマンの健康理念も見習うべきだ。その理念とは、バランスの取れた食事、ゆっくり食事を取る時間、腸内の環境や健康を非常に重視することだ。
バランスの取れた食事をすることが、身体の健康や大きなストレスの仕事に耐えうる基本となる。「銀河鉄道の夜」などで知られる日本の詩人、宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」の詩に「一日に玄米4合と 味噌と少しの野菜を食べ…」という一説がある。この飲食習慣は多くの日本人が理想として実行してきたものだ。神奈川工科大学の餐場直美教授によると、日本のサラリーマンの主食は白米などの雑穀がメインで、豊富な野菜による惣菜は、キノコ類やじゃがいも、海草などがメイン。それにバランスを考えた肉や魚、大豆食品などのたんぱく質が添えられるという。
特筆すべきなのは、日本人の海鮮消費量と肉類消費量はほぼ同じで、これが脂肪やコレステロールの摂取を大々的に削減させていることだ。バランスのとれた飲食スタイルが健康保持に非常に効果があることは、科学的に証明されている上、体重の増加を抑制する効果もある。データによると、体重が5%減るごとに、高脂血症や高血圧などの疾病発症率も低下するという。