クアルコムが出資 シャープ第3の株主に
紆余曲折を経て、シャープはついにクアルコムから1億2000万ドルの出資を受けた。クアルコムはこれにより、シャープの第3の株主となった。シャープの広報担当者は現地時間6月24日、「クアルコムの第2弾となる6000万ドルの出資が完了した。この6000万ドルの資金は、昨年12月に双方が合意に達した1億2000万ドルの出資計画の一部だ」と表明した。国際金融報が伝えた。
中投顧問産業研究センターの家電業界研究員の任敏?氏は本紙に対して、「クアルコムのこのタイミングでの出資は、シャープの新商品への評価の表れであり、シャープとの提携に期待を寄せているためだ。シャープは近頃スマートフォンやタブレット端末向けの近接センサーなどを発売しており、スマートフォン事業への進出を宣言している。これはクアルコムの発展方向と合致している」と指摘した。またクアルコムは、財務危機に落ったシャープ株の底値買いをしたと言える。
◆経営再建に向けた打開策
データによると、シャープは今年3月21日までの2012年会計年度の赤字額が53億7000万ドルに達し、創業100周年以来の記録を更新した(2011年度は37億ドルの赤字)。シャープは昨年より外部からの投資を積極的に模索しており、一部の資産を売却し、大規模な人員削減計画を実施し、苦境を脱しようとしている。クアルコムの出資は、シャープの危機を緩和することが可能だ。
任氏は、「クアルコムの出資は、シャープの技術・イノベーション能力を評価しているためだ。シャープはパネルの最先端の技術を持っており、スマートフォン事業に積極的に進出しようとしている。シャープは新発売したスマートフォンに、業界初のジェスチャーセンサーとRGB照度センサーを搭載しており、機能面でその他のスマートフォンを上回っている。シャープは経営危機に陥っているが、大きな発展の潜在力を持っている」と分析した。