アップルのサービス二重基準 「まずいリンゴ」 (2)
アップルの「まずさ」はまた、わが国の消費者の権利を保護する行政の法執行(エンフォースメント)の主体が整っていないことにも由来する。韓国では公平貿易委員会の圧力により、アップルは新品のようにメンテナンスした中古品に取り替えるやり方を改めされられ、オーストラリアでは競争・消費者委員会が前に出て、アップルは保証期間を2年に延長することに同意した。わが国では、工商行政管理総局、国家質量監督検験検疫総局が不合格の製品、欠陥のある製品のリコールなどで法執行の権限をもつにとどまり、サービス基準が国内製品と海外製品とで異なること、国産の製品に手抜き作業や材料の不当な削減、また材質のレベルの低さなどの問題があった場合、現在は消費者の訴えを受け付ける専門の部門がない。
アップルが「まずい」からといって、ダブルスタンダードをみだりに採用して消費者の権利を侵害してよいはずはない。ましてや疑問に対して傲慢な対応をしてよいわけではない。水は舟を浮かべることもできれば、舟を転覆させることもできるのだ。より強く大きいブランドを目指すなら、消費者こそがよりどころだ。イノベーション力が徐々に衰え、サービスへの評価が日に日に低下するブランドは、一時は隆盛を誇っても、最終的には「神殿」を去ることになる。
われわれは期待もしている。わが国の法律・法規が整い、製品やサービスの基準が向上し、消費者が権威意識に目覚め、権利保護のルートが増えるのにともなって、企業の抜け道がますます少なくなり、アップルが「おいしいリンゴ」に生まれ変わる日が来ることを待ち望んでいる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年3月26日