各級政府と公共部門における機能の完備、規模的拡張、構造の最適化が進むに伴い、客観的には雇用ニーズが高まり、優秀人材を吸引する力も強まった。優秀な人材が公務員を志望することは、公務員の人員構成を改善し、仕事の質を高める上で前向きな作用を果たすことは間違いない。しかし、公務員ポストの多くが、個人の才能をフルに発揮できる場であるとは限らない。もし、社会の人々、特に大学生が、軒並み公務員を志望し、国家機関で昇進していくことが出世するための最良の道であるという認識を持っているならば、この認識は変えなければならない。
大学生が公務員を志望する一つの重要な理由は、公務員が「食いはぐれのない職業」であることによる。公務員への「職業崇拝」を捨てるには、まず、「食いはぐれのない職業」である状態を打破し、「終身雇用制」を撤廃し、「昇格・降格および就職・離職が自由自在」な人材管理システムを打ち立てる必要がある。招聘任用制などの雇用システムを拡充することで、科学的で合理的な公務員雇用・退職構造を確立し、「一度試験に合格すれば終身雇用が保障される」現状を変えていかなければならない。
さらに重要なことは、公平性を体現し、流動性を適用し、持続可能性を保障するなど、多くの面で工夫を凝らし、整った社会保障体制を打ち立て、官僚体制内・体制外、各特性、各業界、各分野の人々のために、平等な発展のチャンスを創造することだ。特に、改革の足並みを加速し、体制間の境界線をぼかし、人材が自由に流動できるルートを開拓し、所得格差を縮小しなければならない。総括すると、公務員を志望する人が増えるだけではなく、自分で創業する熱意と条件を持つ人や企業・非政府組織のポストでも自分の素晴らしいアイディアを大いに生かすことができる人が増えていけば、長期間持続可能な活力で社会を満たすことが可能となる。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年11月29日
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