右傾化する日本は対中関係に向き合わなければならない
中国では日本の丹羽宇一郎駐中国大使が任期を終えて、次期大使が間もなく着任する。日本では総選挙に向けて各勢力がムードを盛り上げており、次期指導者が来月選出される。少し前には第18回中国共産党大会で次期指導部が選出された。(文:張雲・日本国立新潟大学准教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中日関係は今年、国交正常化以来最も深刻な危機に陥った。「右傾化する」日本にとっても、「ウィンウィン」を強調する中国にとっても、チャンスを捉えて中日関係を緩和できるか否かは、向き合わなければならない問題だ。結局のところ中日両国は引っ越しできない以上、「友好的でなければならない」のである。
中日双方の新指導者にとって中日戦略的互恵関係の構築は、外交上より優れた選択肢だ。この目標を実現できるか否かは、現下の緊張状態の緩和、そして今後10年間にどのような中日関係とアジア太平洋関係の戦略的大局を築くかに関わってくる。
対外関係において中国の新指導者は平和的発展の道を継続する。中国の戦略的意図は明確かつ一貫的で善意的だ。習近平総書記は今年の「世界平和フォーラム」開幕式での式辞で「中国は引き続き……21世紀における新しいタイプの大国間関係と国際関係の構築に力を入れる」「中国は引き続き関係国との溝や摩擦を適切に処理し、国家の主権、安全、領土の完全性を断固として守った上で、周辺国と地域の安定した大局を共同で維持する」と明確に指摘した。これは対日外交にも同様に適用される。
それと比べて日本の政局は混迷し、様々な勢力が分裂、合流を繰り返しており、新指導者の内政・外交は予測できない面が大きい。最終的にどの勢力が当選して、どのようにチャンスを捉えて中日関係を改善するにしても、いずれも一層の努力を払わねばならず、以下の点が試されることになる。