2012年11月23日    メールマガジン登録I-mode登録中国語版日本版
人民網日本株式会社事業案内  更新時間:14:51 Nov 23 2012

日本人はなぜ魯迅を好むのか?

 多くの人にとって、魯迅と日本人の関係を理解する上で難しいのは、魯迅が「中国人の国民性を改造」するために日本の良い点を学ぼうとする立場と、当時中国を侵略しつつあった日本に対する「民族的立場」という、全く異なる立場をもつ点ではないだろうか。北京青年報が伝えた。

 中国の国語教科書にも掲載されている文章「一面」の中に出てくる魯迅の日本の友、内山完造はその著書の中で、それまで人々に知られていなかった出来事を明かした。内山完造の著書をまとめた中国書籍「我的朋友魯迅(我が友魯迅)」によれば、内山完造は当時、月給50万元で雇われた日本のスパイと容疑をかけられたが、魯迅はこのようなデマを気にする必要はないと言ったという。魯迅本人も円やルーブルを受け取ったと噂されたことがあったが、そのようなデマは歯牙にもかけなかった。魯迅が亡くなると、その夫人・許広平は漢奸として捕まった。内山完造は何度も日本軍と交渉し、毛布を送ったが、許広平がそれを受け取る事はなかった。釈放後に返された品の中からも、1冊の日記が抜き取られていた。デマを流布した人物が誰であるかは不明だが、二人の友人の助け合い、励まし合いからは、温かさが感じられる。

 貴重な史料である同書には、魯迅の「謎に包まれた最後の十年間」における、多くの真実が記録されており、内山完造と魯迅の交流、日本人作家が魯迅を好む理由などを読み取ることができる。同書の一篇「先生の言葉」からは、魯迅の勇敢な犠牲精神、真理と科学を尊重し真実を求める精神、青年と自由に対する愛と激励を感じることができる。魯迅が亡くなると、6000人以上の青年が葬儀に訪れた。これは中国でかつてない、今後も起こり得ないことであり、世界的に見ても珍しい出来事だ。今日「先生の言葉」を再読し、魯迅が当時取り上げた問題を振り返っても、依然として魂を揺さぶられる。

[1] [2]



 

印刷版|コピー|お気に入りに登録
  • 分かち合うへrenren.com
  • 分かち合うへt.qq.com
関連記事
みんなの感想

名前

コメントを書く コメント数:0

   

最新コメント
  週間アクセスランキング
  評 論
  中国メディアが見る日本 
  おすすめ特集

地方情報

北京|天津|上海|重慶|吉林|遼寧|河北|山西|山東|河南|江蘇|浙江|安徽|福建|江西|湖北|湖南|広東|広西|海南|四川|貴州|雲南|西蔵|青海|陝西|甘粛|寧夏|新疆|香港|澳門|台湾|黒竜江|内蒙古