加藤紘一日中友好協会会長「日中関係改善に尽力」
【中日対訳】 日中友好協会の加藤紘一会長は23日の「日中友好新年会」で「日中平和友好条約締結から今年で35周年になる。日中友好協会は引き続き民間団体としての役割を発揮し、日中関係改善のために尽力する」と表明した。
加藤氏は人民日報の記者に「現在の日中関係は理想的な状態にない。政府間対話が妨げられている時こそ、なおさらに民間団体の役割を発揮する必要がある」と述べた。加藤氏は今月28日から31日にかけて日中友好協会の村山富市名誉顧問らと共に代表団を率いて北京を訪問し、中日友好協会の唐家セン会長と両国の民間交流の促進について協議する。
加藤氏は「両国の民間の感情が日中友好の原動力だ」と指摘。次のような実話を紹介した。「東京のスーパーで5、6年アルバイトしている中国人女性がいた。東日本大震災後、彼女の両親は放射能の影響を恐れ、何度か電話で帰国を促した。釣魚島(日本名・尖閣諸島)事件の発生後に帰国したのだが、両親は早めに日本に戻るよう勧めた。『中日間のけんかは一時的なもので、普通の人の生活への影響はあり得ない』というのがその理由だ」。
加藤氏は「今年は日中関係の節目だ。40年前に天津市と神戸市が友好都市となり、両国の地方自治体の交流が始まった。日本では現在、日中友好組織の存在の必要性を意識する自治体が増えている。知事や市長が先頭に立って日中友好協会を設立するケースも珍しくない。日中友好協会は現在、スポーツ競技を含め両国地方自治体間の交流活動の準備を進め、両国民の相互理解促進に努力している」と述べた。
今年74歳の加藤氏は日本の著名な政治家であり、自民党幹事長、防衛庁長官、内閣官房長官を歴任。日中友好事業に長年努力しており、中国の台湾と香港に留学、勤務した経験があり、流暢な中国語を話す。かつては山崎拓、小泉純一郎両氏と政治の盟友だった。だが小泉氏が首相として靖国神社を参拝した後は一貫して公の場で小泉氏を批判している。釣魚島「国有化」事件の発生した月に、加藤氏は日中友好7団体その他責任者と共に訪中し、問題の解決策を協議した。その後は日本政府の「島購入」行為を繰り返し公の場で批判し、日中友好関係の再構築を呼びかけている。加藤氏が指導する日中友好協会は日本で最も早く発足した日中友好民間団体。市町村レベルを含め現在日本全国各地に350の支部がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年1月24日